”社長が周囲に話したくなる” 一歩上を行く企画プレゼンテーション!

2020.11.19

よい企画のプレゼンテーションとはどんなものでしょうか?

新規事業開発や商品企画の企画会議では、企画そのものが承認されることが目的です。
しかし、ただ単に企画が承認されることを目指すのだけでなく、社長や事業部長が周囲の人にその企画内容を話したくなるような気持ちになってくれると大成功の企画会議になります。

そういう企画会議では、企画コンセプトにストーリー性とメッセージ性が生まれ、企画が市場にも受け入れられやすくなります。

新規事業開発や商品開発の企画会議のプレゼンテーション。
あなたはどこにゴールをおいていますか?

*社長と記しているところは、事業部長やあなたの企画会議の承認者と置き換えてください

■ なぜ社長が周囲に話したくなるとよい企画プレゼンなのか?

もしあなたが社長だったとしたら、部下がどんな企画をあげてきたらうれしいですか?

・コンセプトが明確
・わかりやすい
・会社への貢献が明確
・会社の社会への貢献が明確

このような企画は市場や顧客に受け入れられやすいからこそ ”社長が自分自身の会社の企画として周囲に話したくなる” 気持ちになるはずです。

企画会議でのプレゼンテーションでは細かい仕様や実行計画など詳細が求められることもありますが、明確で分かりやすいコンセプトであること、会社と社会へどのように貢献するのかを明確に示すことが最も重要です。

先ほどの項目を逆にしてみるとこうなります。
・コンセプトが不明確
・分かりにくい、複雑
・会社への貢献が不明確
・会社の社会への貢献が不明確

このような内容では社長は周囲に話す気が起きません。
企画自体を見直した方がよいといえます。

もし企画会議でプレゼンテーションのストーリーがうまく書けなかったり、企画自体が難航しているときは、あなたが社長や事業部長だと仮定し、どんな内容だったら周りに話したくなるかを想像してみると、うまくいくかもしれません。

■ 社長が話したくなるプレゼンストーリーをつくるメリット

社長が話したくなるプレゼンのストーリーをつくることは、それを意識することによって企画自体が研ぎ澄まされるだけではなく、他にも多くのメリットがあります。

・社内の協力者が募りやすくなる
・社外のパートナーが探しやすくなる
・相談しやすくなる
・チームのモチベーションがあがる

詳しく見ていきましょう。

①社内の協力者が募りやすくなる
企画の推進には協力者をいかに集めるかが非常に大切です。
新規性が高い企画ほど、周りの部署の協力だけでは進められず、他の部門などの協力も必要になってきます。
協力者集めは企画リーダーの最も重要な役割と言っても過言ではありません。

そのような場合に社長が企画に対して自分ごとになってくれていると、協力者を非常に集めやすくなります。
場合によっては、社長自ら協力者を紹介してくれることもあります。

②社外のパートナーが探しやすくなる
社内の協力だけでは不十分な場合は、社外へ協力や協業を求めることになります。
業務委託であればそれほど難しくはありませんが、相手にもリスクが発生する協業などの場合は、社長などより上位マネジメントのサポートや後押しが必要になります。
このようなときにも、社長があなたの企画を自分のこととして語ってもらえるようになっているととても強いサポートが得られます。

③相談しやすくなる
社長があなたの企画に対してポジティブになると当然相談しやすくなります。
社長の方からどうなっているかとの声かけもあるでしょう。
小さなことでも社長とざっくばらんに相談できる状況になっていると企画は非常に進めやすくなります。

④チームのモチベーションがあがる
社長がポジティブになってもらえると、当然チームのモチベーションがあがりますよね。
企画リーダーにとってはありがたいことで、企画が進めやすくなります。
企画メンバーに入りたいという人も出てくるでしょう。

■ 社長が話したくなるプレゼンストーリーのつくりかた

では、社長が話したくなるプレゼンのストーリーをつくりかたとは。

①プロジェクトの社会への貢献を明確にする
企画コンセプトが明確であることは大前提ですが、その企画が社会にどのように貢献するのかを明確にしましょう。

②ストーリー性とメッセージ性をもたせる
社会への貢献が明確になったら、それにストーリー性とメッセージ性をもたせます。
どのような社会の課題をどのようにして解決し、どんな世の中にしていきたいのか?
などが語れるとよいでしょう。

③課題やリスクも明確に
いくらアイデアがよくても、課題が不明確だったりリスクが大きいと企画への不安が残ります。
課題やリスクを明確にし、分かる範囲の対策をまとめておきましょう。

課題やリスクがない企画はありません。
きちんと整理されていることが重要です。
社長に状況を把握してもらい、安心してもらいましょう。

④社長にどのように話してほしいかを想定する
プレゼンテーションの資料に書く必要はありませんが、社長に実際にどのように話してほしいのかを想定しましょう
具体的な言葉をつくることによって、明確で分かりやすいストーリーをつくることができます。

⑤社長が話しているシーンを妄想する
話してほしい言葉やストーリーがつくれたら、実際に社長が周りに話している、自慢しているシーンを妄想しましょう。
よりストーリーとメッセージが研ぎ澄まされ、企画自体がブラッシュアップされていくはずです。

■ よい企画会議の進め方とは

最後に、実際の企画会議の進め方にも簡単に触れておきます。

社長や事業部長によって企画会議に要求される内容は変わってきますので、そこは事前にしっかり押さえてください。
企画会議では、先に整理した項目、どのように社会に貢献するのか、そのように会社に貢献するのかを分かりやすくプレゼンします。
当然、社長や事業部長の考えが異なる場合もあるので、その場合はしっかりと確認し、ベクトルを合わせます。

さらに、企画が全体をしっかりとらえられて、抜け漏れなく進められていることを伝えましょう。
現在の課題とリスク、およびその対策がまとまっているとよいでしょう。
協力をお願いしたいことがあればそれもきちんと伝えます。

各論に課題やリスクがあったとしても、総論とコンセプトは賛成となればひとまず成功でしょう。

■ まとめ

新規事業開発、商品開発などの企画会議のプレゼンテーションにおいて、社長や事業部長が周りに言いたくなる、自慢したくなるようなストーリーをつくることをゴールとする重要性についてお伝えしました。

企画会議のプレゼンでは、企画を承認してもらうことがもちろん大切なゴールですが、その先まで想定することによって企画会議、さらには企画自体を研ぎ澄ますことができます。
ぜひ、このような視点で企画会議を進めてみてください。
モチベーションも高くなるはずです。

感想などご連絡いただけるとうれしいです。ご質問、不明点も遠慮なくご連絡ください。

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