企画マンあるある!【その1】 企画推進編 企画の仕事あるあるとその対処方法

2020.11.22

新規事業や新商品開発をリードする企画マンには厄介なことがつきもの。
そんな<企画マンあるある>を企画推進編としてまとめてみました。
対応の仕方のコツもあわせて企画の進め方としてご参照ください。

新規事業や新商品の企画はやりがいある仕事ですが、厄介なことも満載です。
むしろ厄介ごとの方が圧倒的に多いといえるでしょう。

私の経験になりますが、そのような「企画マンあるある」とそのようなときの対応の仕方のコツをまとめてみました。
たくさんあるので、ここでは【その1】企画推進編 としてお伝えします。

多くの企画マンの方々も同じ経験があると思います。
がんばる企画マンの方々の少しでも参考になるとうれしいです。

■企画は人集め、ボロボロに言われても集めたもの勝ち

企画はほとんどの場合一人、あるいは小さなチームから始まります。
しかし企画を進めていく課程で、自分や少人数のチームでは分からない事柄に対応できる協力者やより多様なアイディアをくれる協力者が必要となってきます。

企画の初期段階から人的体制がある程度整っている場合もありますが、プロジェクトの人的体制があらかじめ決められてない場合、構想がそこそこ固まってきた時点で協力者集めが重要となります。

新しいことに協力的な人もたくさんいますが、協力的でない人や、少し協力してほしいだけなのに上司への正式依頼が必要だなどと言う人もいて、面倒な場合も少なくありません。
ときには企画自体への評論になったり、ひどい時はボロボロに批判されることもあります。

まだ海のモノとも山のモノとも分からない企画に協力してもらうのですから、当然と言えば当然ですね。

そのようなときは、
・反論せずにまずは素直に言われることを聞いて認める
・プロジェクトの理念や想いをぶつけて共感してもらう

ことが大切です。

批評や批判をいくら受けても、ボロボロに言われても、協力者を集めたもの勝ちです。
理念や想いを伝え、賛同者になってもらいましょう。

私の経験だと、ボロボロに批判した人ほど後から気づくとよき支援者になってくれたことが多いように思います。
興味が無ければスルー、興味があるからこそボロボロに言うのかもしれません。

たくさんのコメントをまずは素直に聞いて、どうせやってもらうなら気持ちよくやってもらえるように心がけましょう。

■誰の仕事か分からないものは、とりあえず企画の仕事

企画が進み、関係者が増え、プロジェクトはどんどん大きくなっていきます。
そんな中、誰にも割り当てられない仕事やタスクが多々出てきます。
そんなときは、通常は企画預かりとなってしまいます。

自分でできる分野ならまだよいですが、専門外だとやっかいです。
誰か対応できる人を探す必要があります。

この時いきなり協力をお願いするのではなく、できるところまで自分で進める、あるいはできなくてもしっかり調査は行っておくことが大切です。

そして誠意をもって相談し、相談した相手が
「がんばってるから助けてやろう」
「このやり方だとダメダメ、しかたない、協力してやるか」
と自分がいないと進まないと思ってもらいましょう。

結局、企画推進は最初から最後まで協力者集めであるとも言えます。

■うまく進んでいると人は集まる

企画会議が通過するなど、うまく進み始めるといつのまにか人がどんどん集まってきます。
こうなると人集め、協力依頼も楽になります。
ここは謙虚になって、みんなに気持ちよく動いてもらえるよう、いい雰囲気をつくっていきましょう。

気をつけた方がよいこともあります。
社内アピールをしすぎると、身の丈以上の目標を提示されて後々の自分の首を絞めることになったり、いい噂ばかりになると粗を探すような人も現れてきます。

うまく進み始めた時こそ、慎重に冷静にいきましょう。

また、いつトラブルが起きるかもわかりません。
上手く進んでいると細かいところがおろそかになり、抜け漏れが発生することがよくありますので、慎重に確認しながら進めましょう。

■うまく進まなくなると人は離れていく

うまく進んでいた時はあれほど周りにいた人が、うまく進まなくなると波が引くように周りからいなくなります。
必要以上に悪いうわさを立てる人も出てきます。

逆に、こういう時にでも応援してくれる人たちもいます。
本物の協力者ですね。
自分も過去に苦労をしたことある人だと思います。

企画自体がつぶれていない限り、必ずなんとか解決できます。
本物の協力者の力を借りて乗り越えていきましょう。
企画マンの腕の見せ所です。

こういうピンチのときの話が、将来振り返ったとき思い出話のよいネタになったりします。
必ず解決すると信じて進みましょう。

■いいものが作れたら設計の手柄、売れたら営業の手柄

これも悲しい企画マンのサガですね。
いいものが作れたら設計の手柄、売れたら営業の手柄と割り切りましょう。
企画がよかった!と言ってもらえることはほとんど無かったように思います。

たしかにアイデアの種をいい商品に仕上げるのはエンジニアで、それをたくさん売ってくれるのは営業ですが、
「俺もがんばったのになぁ」
とちょっと寂しい思いがすることもありますね。

でも、いいものができて、それが売れて、関係者の自慢、手柄になるのはうれしいことです。

手柄はみんなにあげてしまいましょう。

■成果を満喫するヒマはない

企業やプロジェクトにもよりますが、ある新商品を企画しそれが導入される頃には次世代モデルの企画がすでにスタートしていることがほとんどです。

仕事はなんでもそうかもしれませんが、企画と次の企画の間で落ち着く時間はありませんね。

担当した商品やサービスの導入が始まり、順調に売れ始めたころには、すでに次のコンセプトをどうするか、アイデアが浮かばないなど、頭は次の企画でいっぱいになり、とても喜べる状況ではないことが多いかと思います。

私も売れたことをゆっくり喜んだ記憶はほとんどありません。
時間がたってから、あのモデル、あの企画はよかった、会社に貢献したなとじっくり思うことはいくつかあります。

■売れなかったら企画の責任

いいものが作れたら設計の手柄、売れたら営業の手柄となりますが、逆に売れなかったら、うまく行かなかったら、ほぼ間違いなく企画が悪いとなります。

私も企画した商品が残念ながら売れなかったとき、工場の知人が、「 『稼働してない金型どうするんだ?誰が企画したんだ? 全部企画担当者の自宅に送ってしまえ!』 と会議で話題になってたよ」と教えてくれたことがあります。

さすがに冗談とは分かっていましたが、金型が何個も自宅に送られてくるのを想像して怖くなった記憶があります。

とは言え、すべての責任は企画にあります。
ポストが赤いのも企画のせい」の精神でいきましょう。

■まとめ

企画マンあるある【その1】企画推進編 をまとめてみました。

企画は関係者や協力者あっての仕事、うまく行ったら周りの手柄、うまく行かなかったら企画の責任。
それを理解した上で、それでも企画を推進することが楽しい人が、継続して企画を担当し、リーダーになっていきます。

小さくてもうまくいった実績がコツコツ積み重なると、評価され、新しいプロジェクトの企画に指名されることも増えてくるはずです。
大変なプロジェクトこそ企画の醍醐味、楽しんでいきましょう。

感想や他にもこんな『企画マンあるある』を教えていただけるとうれしいです。
ご質問、不明点も遠慮なくご連絡ください。

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