プロジェクトを確実に推進するコツ|「綿密な計画」と「柔軟な実行」(後編:柔軟な実行)

スケジュール

新規事業開発や新商品開発でプロジェクトを確実に推進していくための重要事項はいろいろありますが、「綿密な計画」と「柔軟な実行」はそのひとつです。

「綿密な計画」:柔軟な実行を前提として、できる限り綿密に計画をたてる

「柔軟な実行」:計画に縛られず、柔軟に実行する。必要なら計画を修正する。

これらが中途半端だと、トラブルや想定外のことが起きた時に大きなスケジュール変更になったり、下手をすると企画やプロジェクトが振り出しに戻ってしまうこともあります。

ひとつひとつは意識されているかもしれませんが、この二つをバランスよく進めることが、プロジェクトを確実に推進していくコツです。

前編では「綿密な計画」についてお伝えしました。

後編では、「柔軟な実行」についてお伝えします。

● 最も大切なこと、目的とゴール

こんなことはありませんか?

・一生懸命たてた計画だから変更したくない。
・計画通りに進んでいないと会議で指摘されてしまう。

計画通りに進むことはもちろん大切、それに越したことはありません。

しかし、いくら綿密にたてられた計画も机上のもの、その通り完璧に進むことはほとんどありません。
新規性が高いプロジェクトほど、計画通りうまく進まないものです。

計画にこだわりすぎると目的があいまいになってしまうことがよくあります。
目的とゴールを常に意識することはとても大切です。

目的:何のためにこの新規事業や新商品、あるいはプロジェクトをたちあげるのか?

ゴール:このプロジェクトのゴールは何か? 各タスクのゴールは何か?

計画にこだわりすぎず、目的とゴールに近づくのに最適な方法をとりましょう。
もし、計画通りに進まなければ、柔軟に変更していきましょう。

計画がムダになっているわけではありません。
計画があったからこそ実行できたわけで、立派な進捗です。

計画にこだわりすぎて遠まわりになってしまっては本末転倒、目的とゴールに向かって常に最適な方法を選択していきましょう。

● とにかく実行

計画がたったら、あるいは計画をたてながらでも構いません、やることを決め、できるだけ早く実行しましょう。

実行してはじめて、計画通りうまく進むか、あるいはうまく進まないかが分かります。
計画通りにうまく行った場合は、そのまま進め次のタスクに引き継ぎましょう。

計画通りにうまく行かない場合も当然多々あります。
さらにいうと、うまく行かないケースの方が断然多いはずです。

このうまく行かないことが分かるというのが重要で、大きな進捗、成果です。
すんなりうまく進むよりも重要かもしれません。
うまく行かなかったときもネガティブに考えるのではなく、ポジティブにとらえてどんどん進めましょう。

トライ&エラー&トライ、実行とスピードが最も大切、PDCAを高速で回していきましょう。

スピードの重要性はこちらの記事、「企画マンやプロジェクトリーダーに重要なスキル、スピード!」もご参照ください。

プロジェクトはいかに実行するかにかかっています。
タスクが整理されたら、迷わず進めましょう。

● 柔軟に実行する5つのコツ

とは言え、実際に実行するのは簡単ではありませんよね。

タスクによってはハードルが高かったり、進めにくいものもあります。
なんだか気乗りしないものもたくさんあります。

そのようなタスクを柔軟に実行するコツを5つあげてみます。

■計画は変更してよいという柔軟な考えを持とう

計画を守らなければならないという頭があると、それに縛られてしまいます。

あくまで目的はプロジェクトを成功に導くことです。
計画は変更してよいという柔軟な考えを持っていると、実行のハードルが低くなります。
そうすることで、着手が楽になり、スピードにつながります。

また、計画通りに進んでいないと細かく指摘したり、うまくいかないと大騒ぎする人もでてきます。
柔軟に進めるとあらかじめ関係者に伝えておくだけで、余計な騒ぎをおさえることができます。

■タスクはできる限り細分化しよう

大きいタスクをそのまま実行しようとするとハードルが高く感じられたり、なかなか進めないことがあります。

タスクはできる限り小さく細分化し、それぞれのタスクのハードルを下げるのがコツです。
とくに初めのタスクのハードルは下げましょう。

そうすることで、早く小さい一歩を踏み出せ、小さい一歩を踏み出せると、次の一歩へつながります。

タスクの細分化はトリンプの元社長 吉越浩一郎さんの本が参考になります。
たとえば、

「残業ゼロ」の仕事術  吉越浩一郎著 日本能率協会マネジメントセンター

他にもいくつか出版されているので参考にしてみてください。

■とりあえずやってみる

うまくタスクを細分化できない場合は、手を付けられるところからとりあえずやってみましょう

やってみないと分からないことも多々あります。
手を付けられるところからやってみることで、ヒントが見つかったり、そこから具体的なタスクへ落とし込めることがよくあります。

■うまく行かなかったことを進歩ととらえ、楽しもう

新規性が高いプロジェクトは前例のない課題を次から次へと解決していくことになります。

先にも記しましたが、そのようなタスクはうまくいかないことが多くて当然です。
うまくいくことよりも、うまくいかないことが分かったことが成果とも言えます。

トライ&エラー&トライを楽しみましょう。
そうすると実行も楽になります。

● 柔軟に実行する上での注意点

とにかく実行、うまく行かなくてもよいと記しましたが、プロジェクト全体としては最速で前進させなければなりません。

致命となることや、大きなトラブルは避けながら進める必要があります。
そのための注意点をあげておきます。

■リスクはあらかじめ洗い出しておこう

うまく行かないケースをあらかじめ想定しておくと、仮にそうなったときも結果を冷静に受け入れられます。
それが分かったことが成果ともとれます。
想定できるリスクは簡単にでも洗い出しておきましょう。

危ないところがある程度わかっている場合は、その手前までを一つのタスクとして、その後を別のタスクとして扱うことで進捗度合いも明確になります。

■段取りはしっかり

いきなり着手していませんか?
実行のための段取りは重要です。

しっかりシミュレーションすることで、抜け漏れの無い段取りが組めます。
前例がないタスクは段取りがしっかりしていないと、関係者どうしがうまく連携できなかったり、ムダな時間が発生してしまいます。

段取り次第でタスクの進み方は大きく変わります。
しっかりシミュレーションし、スムーズに進むよう工夫しましょう。

■プロジェクト全体、他のタスクに影響がある場合は慎重に

あるタスクのリスクがプロジェクト全体に影響を与えたり、他のタスクにも影響がある場合は、慎重に進めましょう。
関係者や有識者へも共有、協力してもらいながら、リスクをあらかじめ最小化しておきます。

このようなタスクをうまくこなせるかが、リーダーの腕の見せどころにもなります。

● まとめ

新規事業開発や新商品開発で企画やプロジェクトを確実に推進していくための、「綿密な計画」と「柔軟な実行」についてお伝えしました。
この二つをバランスよく意識することで、プロジェクトを最短・最速で推進できます。

新規性が高いプロジェクトほど、前例のないタスクをひとつひとつこなしていく必要があります。

あくまで目的はプロジェクトを成功に導くこと。
常に目的を意識し、タスクをこなしていきましょう。

あなたのプロジェクトが確実に前進し、成功を収めることを期待しています。

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